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京都発 日本初 4 

チンチン電車,出発!
 1895年(明治28年)

 1895年2月1日,日本初の市街電車が,東洞院塩小路から約6km南の伏見油掛通へ走り出した。京都電気鉄道株式会社(京電)の経営によるこの電車は,出発の合図の音からチンチン電車と呼ばれ,親しまれた。

 当時,乗降はどこでも自由。また,開業後間もなく,京電独特の告知人が登場。少年たちが,人の多い場所になると電車から降りて,「電車が来まっせえ」などと危険を知らせていたとか。

 当初の伏見線以外にも路線を次々開業した京電に,強力なライバルが現れた。1912年,道路拡幅など総合交通体系の整備に合わせて,市電が開業したのである。京電は経営努力を重ねたが,6年間の競合の末,結局市電に買収された。

 その市電も1978年に全線廃止。現在は地下鉄烏丸線・東西線や市バスなどにその役目が引き継がれている。
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